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保健師が作成!GISが操作できるようになるサイト
ゼロから始める
保健医療福祉のための
GIS(地理情報システム)
このサイトはパソコンが苦手でも、GISに触れたことがなくても、画面に表示される内容を真似するだけでGISが操作できるようになることを目指しています。ユーザーは保健医療福祉分野で働かれている皆様、学生、院生を想定しています。その他の方々の利用も大歓迎です。必要なものは①パソコンと②インターネットだけです。ホイール付きのマウスがあると操作しやすいです。GISソフトは無料のQGISを利用します。コンテンツは3つあります。
1. QGISチュートリアル:地図を作りながら必要な設定やコツが学べます
2. 対象別GIS分析:保健・医療・福祉の違いや想定する対象者に応じた分析の実例に取り組みます
3.お役立ちTips:GIS操作で何度も行う設定や、お役立ち情報を提供しますブラウザを閉じる前に1つでもチャレンジしてみてください。街と人の健康を見える化したり地理空間で統計解析することで科学的根拠に基づく政策立案に役立ちます。絶賛更新中ですので、作りかけのページもありますが温かく見守っていただけますと幸いです。作った人:堀池諒(保健師・保健学博士・大阪医科薬科大学所属)
GISは楽しく面白く魅力的です
人々の健康に深く関係する地理空間情報を使い、人と街の健康を可視化・分析することができます。
オープンデータとして100を超えるデータが誰でも無料でダウンロードできる状態で公開されています。
QGISチュートリアル
目次
※Windows10又は11を使用し作成しています。手順や画像が異なる場合がありますご了承ください。
更新履歴
・2023/4/6 チュートリアルを9に拡充、対象別GIS1を追加
・2023/3/3 webページを作成このサイトでは以下を利用しています。
・国土数値情報
・国土地理院地理院タイル。
Images on 世界衛星モザイク画像 obtained from site https://lpdaac.usgs.gov/data_access maintained by the NASA Land Processes Distributed Active Archive Center (LP DAAC), USGS/Earth Resources Observation and Science (EROS) Center, Sioux Falls, South Dakota, (Year). Source of image data product.
・マップナビおおさかオープンデータ一覧
https://sites.google.com/view/g-cham/home?authuser=0
©Ryo Horiike 2023. All rights reserved.
データ,webGISリンク
講義・実習関連QGISデータ
・e-Stat2020年国勢調査結果-小地域-をベースとして利用しています)
※2024/4現在、都道府県単位に再格納の準備中です。
都道府県の1つファイルをダウンロードすると、同一都道府県内の作成済み自治体データが一括で表示されるようにします。
更新でき次第、都道府県名に切り替えていきます(奈良県、沖縄県は2024/4に対応済み)岩手県-滝沢市東京都:港区奈良県:斑鳩町、三郷町、葛城市、下市町、吉野町大阪府
・吹田市
・摂津市
・枚方市
・高槻市
・大阪市中央区
・大阪市淀川区
・島本町
・東大阪市
・岸和田市-兵庫県-
・尼崎市
・宍粟市
・神河町
・赤穂市-高知県-
・高知県沖縄県:沖縄市、宜野湾市、浦添市、那覇市※使用時の注意
・国勢調査での「-」(該当数字がないもの)は「0」に置き換えています。
・国勢調査での「X」(結果数値が著しく小さく秘匿されている地域)は「 」(データなし)に置き換えています(QGISで色を塗えます)。
令和6年能登半島地震関連データ
◆すぐ使えるQGISデータセット
石川県能登半島地震における保健師活動支援用データ、qgzファイル応急仮設住宅等のスプレッドシート
https://docs.google.com/spreadsheets/d/140UbBpHpBx11-3VuRPw5wQLb7Y9hEMSckdQbbXROo/edit?usp=sharing孤立集落人数GeoJson 1/19日15時現在 ※1/21に実質解消との発表があり更新停止
https://drive.google.com/file/d/1bEac2WLhNGiULh_eJsuvrzJ8CctGZLQM/view?usp=sharingGoogle Open Buildingsデータ
・能登半島エリアについてpart1-4をマージ
https://drive.google.com/file/d/1JkdQ5TT-MOGwoduMqD8E72UY9shE0XqG/view?usp=sharing
GISの操作方法
GIS実習オープン教材
→神サイト。QGIS操作で困ったときはココを見れば解決する。番外編:自治体DX・情報化推進概要(総務省)
→自治体別のGIS導入状況調査あり。個別資料zipに自治体名ごとの集計もある。
webで見られるGISツール
地理院地図 (国土地理院)
→地形図、写真、標高、地形分類、災害情報など、日本の国土の様子がクリックで表示できる使いやすい地図Plateau View(プラトービュー) (国土交通省PLATEAUプロジェクト)
→デジタル空間上に再現された3D都市をあらゆる角度から観察でき、空間上に情報のレイヤーを自由に重ねるjSTAT MAP(総務省)
→都道府県、市区町村、小地域(町丁・字)、メッシュ毎の統計の結果を地図上に表示、分析できるJMAP地域医療情報システム(日本医師会)
→医療・介護系に特化。将来の介護医療需要や医療介護施設の地域間比較が便利。医療圏で集計も可能。地域包括ケア「見える化」システム)
→利用者登録必須。介護保険に関連する情報をはじめ、地域包括ケアシステムの構築に関する様々な情報あり。RESAS地域経済分析システム
→産業構造や人口動態、人の流れなどの官民ビッグデータを集約し、可視化するシステム。防災クロスビュー
→過去の災害ごとの被害状況や支援状況が見える。
GISで使えるデータ
特定の自治体を調べたい場合は以下でweb検索してください
「〇〇市 GIS」国土数値情報 (国土交通省)
→必ず使うしほぼ毎日見る神サイト。行政区域、施設、災害、交通、将来推計人口メッシュなどe-Stat(総務省)
→これもよく使う。国勢調査、経済センサスのデータと境界データ。小地域、メッシュ両方あり。介護サービス情報の公表システムデータのオープンデータ(厚生労働省)
・介護サービス事業所の名称や位置、利用可能日等(緯度経度あり!)通いの場のオープンデータ(厚生労働省)
→高齢者の通いの場に関する名称や定員等(緯度経度あり!)障害福祉サービス等情報公表システムデータのオープンデータ(厚生労働省)
→障害福祉サービス事業所の名称や位置、利用可能日等(緯度経度あり!)防災・災害対応(国土地理院)
→国土地理院が作成した過去の災害に関する豊富なデータ災害復興GISデータアーカイブ(東京都立大・益邑先生)
→能登半島地震、関東大震災等の豊富なGISデータリンクありG空間情報センター(一般社団法人 社会基盤情報流通推進協議会)
→ユーザー登録必須。人流とか3D都市モデルとか無償有償含めて豊富JASMES
→JAXAの人工衛星「しきさい(G-COM-C)」のデータHUMANITARIAN DATA EXCHANGE by OCHA
→海外のデータ。J海外を地域診断するときにみる。
地域診断で使えるオープンデータ
特定の自治体を調べたい場合は以下でweb検索してください
「〇〇市 オープンデータ」経済・財政と暮らしの指標「見える化」データベース(内閣府)
→経済と財政、暮らしに関係する様々なデータを分野別に(地方財政、社会保障、社会基盤、教育、人口、経済、暮らし)集録。
→見える化ツールとダウンロード両方あり。医療提供状況の地域差(内閣府)
→医都道府県、医療圏、市区町村別に外来、入院、薬剤ごとの診療回数をスコア(SCR)で地域比較できる。
SCR→各都道府県の性別と年齢構成の違いを調整したレセプトの出現比
→全国平均と同じ診療回数が行われた場合にはSCRが100。100以上だと診療行為が多い地域、100未満は診療行為が少ないことを示す。NDBオープンデータ(厚生労働省)
→医都道府県、二次医療圏ごとのレセプト算定回数や特定健診の結果。
→SCRのように性別、年齢で調整されていないため地域比較する場合は注意。DPCに基づく退院患者調査結果(厚生労働省)
→DPC導入済みの医療機関名称ごとに、在院日数や転記、手術件数がある。在宅医療にかかる地域別データ集(厚生労働省)
→都道府県、市区町村別の訪問看護や老健等の施設数、定員、場所別死亡数(老人ホームor自宅)あり。
→H28年からの経年データ。がん統計(国立研究開発法人国立がん研究センター)
→がん部位別や年齢調整済み統計あり。結核研究所疫学情報センター(公益財団法人結核予防会)
→都道府県別の結核に関する指標や年報・医療機関、薬局、訪問看護ステーションの名称や診療科、住所等
→北海道厚生局(厚生労働省)
→東北厚生局(厚生労働省)
→関東信越厚生局(厚生労働省)
→東海北陸厚生局(厚生労働省)
→近畿厚生局(厚生労働省)
→中国四国厚生局(厚生労働省)
→四国厚生支局(厚生労働省)
→九州厚生局(厚生労働省)
Step 1. QGISをダウンロード
QGISのサイトにアクセスしダウンロード
・パソコンでインターネットに接続して、「QGIS」と検索する。
・検索結果に「QGISプロジェクトへようこそ」という結果があれば、クリック(ほぼ結果の1番目に表示される)。
・表示されたページの緑色の「ダウンロードする」をクリック。
・表示されたページの幅広緑色の【Download QGIS 〇〇】をクリック。〇〇は数字でソフトのバージョンを示しています。
※寄付に関する表示が出た場合は「このメッセージを閉じる」を押してください。
・保存場所はデスクトップでok。30分ほどかかるのでお茶でも飲みながら待つ。
※ダウンロードが終了してから次に進んでください。
・保存場所にパソコンとCDのようなアイコンが表示されるのでダブルクリック。
インストール
・【Next】ボタンを押し、チェックボックスに☑を入れたら【Next】を押す。
・2つのチェックボックスに☑を入れたら【Next】を押す。
・【Install】を押す。「変更を加えることを許可しますか?」という画面が表示された場合は【はい】をクリック。
・画面が自動で切り替わるまで待つ。
・【Finish】が表示されたら押す。
QGISの起動
・パソコンとCDのようなアイコンと同じ場所に、【QGIS 〇.〇.〇】というフォルダがあるのでダブルクリック
※〇の部分は数字です。ダウンロード時期によってかわるバージョンを示しています。以下同じ
・フォルダ内の【QGIS Desktop 〇.〇.〇】をドラッグアンドドロップでデスクトップに移動させる(ショートカットを作成)
※ドラッグアンドドロップ:左クリックを押したまま移動させ、移動先まで動かしたら指を離す操作方法
・パソコンとCDのようなアイコンと、【QGIS Desktop 〇.〇.〇】のフォルダを右クリックで削除する
・移動させた【QGIS Desktop 〇.〇.〇】をダブルクリックすると、QGISが起動する
★完成★
Macの場合
・ダウンロードしたファイルを起動
・QGISのアイコンを右矢印でApplicationに移動する画面が出るのでQGISのアイコンを矢印通りにApplicationに移動する。
・Applicationの一覧からQGISのアイコンを探し、Controlキーを押しながら右クック→「開く」をクリックして起動する。
Step 2. 背景地図を加える
ファイルをダウンロードして追加
・ここをクリックして、リンク先ページの右上にある下向き矢印ボタンをクリックする。
・【このままダウンロード】ボタンが表示された場合はクリックすると【qgis_XYZタイル一覧.xml】というファイルがダウンロードされる。
※ダウンロード場所を選択できる場合はデスクトップにしておく。
・QGISの画面に戻って以下の操作を行う。
・QGISの左上のブラウザ欄にある【XYZ Tiles】を右クリック。
・【接続を読み込む】をクリック。
・ファイル選択画面が出てくるので、デスクトップに保存した【qgis_XYZ Tiles一覧.xml】をクリックし【開く】をクリック。
・「接続の管理」という画面が出てきたら【すべて選択】をクリックし、【インポート】をクリック。
・QGISのXYZ Tilesに背景用地図が追加されていたら成功。
・使用した【qgis_XYZ Tiles一覧.xml】は削除してOKです。
・ここで終了する方は、QGIS右上の【×】ボタンでQGISを閉じてください。
他の背景地図の追加方法(読み飛ばしてok)
・冒頭で使用した【qgis_XYZ Tiles一覧.xml】は、よく使うものを簡単にQGISにとりこめるように作成したものです。
・他の背景地図も色々あります。興味のある方は下記の方法で追加してください。・インターネットで【地理院タイル】と検索。
・検索結果の【地理院タイル一覧】をクリック
・追加したい地図を探し、名前とURLが記載されている箇所を見つける。
・QGISの左上ブラウザパネルにある【XYZ Tiles】を右クリックし【新規接続】をクリック
・インターネットに戻り、追加したい地図の名前をjコピーしQGISの【名前】欄にコピペ。
・インターネットに戻り、追加したい地図のURLをコピーしQGISの【URL】の欄にペースト。
・【OK】をクリックし、XYZ Tilesに表示されていることを確認する。
・地理院タイルだけでなく、google map等色々あります(利用規約に注意)。詳しくはインターネットで「xyz tiles google map」などと検索してみてください。
Step 3. QGISで地図を操作する
作成済みのデータをダウンロード
・すぐにQGISを体験できるデータをダウンロードします。
・ここをクリックして、【QGIS_Demo_Osaka】のファイルをデスクトップにダウンロードする。
※ファイルが大きすぎる旨の表示が出た場合は【このままダウンロード】をクリック
・デスクトップ以外にダウンロードされた場合は、必ずデスクトップに移動させておく。
ダウンロードしたデータを展開
・デスクトップにある【QGIS_Demo_Osaka】というチャックつきのファイルを右クリックし、【すべて展開】をクリック
・展開先をデスクトップに指定するため、中央の文字列のうち後半の【¥QGIS_Demo_Osaka】を削除する。
・【完了時に展開されたファイルを表示する】のチェック外す
・文字列が【Desktop】まで表示されていることを確認し【展開】をクリック
・デスクトップに展開された【QGIS_Demo_Osaka】というチャックの無いファイルが出現するので、ダブルクリック。
・その中にある【QGIS_Demo_Osaka】という緑色のアイコン(QGIS Project)をダブルクリック。
・緑色の画面が表示されたらしばらく待ちます(QGISファイルを開いている状態です)。
※この状態はPCのスペックが高いと短時間、スペックが低いと長時間かかります。
※ここでは「3.28」と表示されていますが、これはダウンロードしたQGISのバージョンですのでもし違っても大丈夫です。
・QGISが立ち上がり、下記画面が表示されたら成功です!
・操作方法は以下に書いてありますので、好きなように動かしてみてください。
操作方法:左下のレイヤパネル
・QGISの左下側を「レイヤパネル」と言います。
・地図が表示されている部分を「メインパネル」といいます
・レイヤパネルは使用しているデータ(レイヤという)の一覧が表示されます。
・上部のデータが最前面ですべて表示されます。下部に行く(背面)ほどデータが重なって見えなくなったり見えづらくなります。
・マウホイールで上下に動かしたり、レイヤパネル右側のスライドバーを動かすことでレイヤパネルの全体を見ることができます。
・レイヤパネルのチェックボックスにチェック(☑)が入っているデータが右側のメインパネルに表示されます。
・【☑】チェックは表示される状態で、チェックを外す【□】と非表示になります。
・【▶】や【▼】を押すと含まれている内容を開いたり、閉じたりすることができます。
操作方法:最も大きいメインパネル
・地図が表示されている部分を「メインパネル」といいます
・拡大と縮小はメインパネル上でマウスホイールを前(拡大)、後ろ(縮小)に動かすことで操作できます。
・地図の移動はメインパネルのどこかをクリックしたまま好きな方向に動かして指を離すと移動できます。
・拡大や移動した後に全体に戻りたいときはレイヤパネルのレイヤを右クリックし【レイヤの領域にズーム】をクリックすると戻ります。
Step 5.都道府県の区域を作る
都道府県の区域データをダウンロード
・国土数値情報ダウンロードサイトのwebページにアクセス
※キーボード左下の【ctrlキー】を押しながらクリックするとこのページが残るので便利です。
※頻回に利用するサイトなので「ブックマーク」に登録をしておいてください。
・下にスクロールし 2.政策区域 の 行政区域 の【行政区域(ポリゴン)】をクリック
・下にスクロールし、日本地図が背景にあり都道府県名が表示されている箇所まで行く
・地図を描きたい都道府県名をクリック(今回は【大阪府】をクリック)
・最新年の欄を見つけ、右端の【青いボタン】をクリック
・「ダウンロードしますか?」と表示された場合は【ok】をクリック
・ダウンロードされたZipファイル(見た目はチャック付きのフォルダ)を【data】フォルダに移動させる。
・移動させた【Zipファイル】を右クリックし、【すべて展開】をクリック
・青く表示されている展開先のフォルダが【data】フォルダであることを確認し、【展開】を押す
・7個ぐらいのファイルが表示されるので、移動させずそのまま置いておく
都道府県を表示
・展開したフォルダがQGISよりも上になるようにする
・展開したフォルダ内のファイルのうち、ファイル名の最後が【.shp】のファイルを見つける
※ファイル名の数字は都道府県によって異なるので違ってても大丈夫です。
・【〇〇.shp】のファイルをQGISの左下にドラッグアンドドロップする
・QGISの中央付近に都道府県が現れる。
★完成★
(QGISに追加したファイルのことを「レイヤ」と言います)
Step 6. 色を変える・透明にする
色を変える
・ここでは、QGISに追加した都道府県の色を変えたり、透明にして背景地図や重なるデータを見やすくします(使う機能No.1)
・色や透明度を変えたいレイヤを右クリックし、【プロパティ】をクリック
・左側の【シンボロジ】をクリック
・今回は、真ん中の色々な四角形が表示されている場所を下にスクロールし、緑の枠線の【outline green】をクリック
・【適用】をクリック。シンボロジが表示されているウィンドウをずらして地図を見てみると、緑の枠線に変更されていれば成功。
・【ok】はクリックしないでください。クリックすると、色を変更する画面が閉じてしまいます。実際の地図を見ながら変更したいので、「変更する→適用を押す→変更する」を繰り返していい感じを見つけたら【ok】を押すと効率upです。
・デフォルトで表示されているやつがいまいちだったら、手動で変更します。
・【塗りつぶし】をクリックし【gray 1 fill】をクリックしたら【適用】をクリック。大阪府が白く塗りぶすされて枠線(境界線)が灰色になった。
・今度は不透明のバーを左方向に動かして右側の数字を【40%】にする(数字を直接入力してもよい)。
・【適用】を押すと半透明になり、背景の地図が見えるようになった。ここでは塗りつぶしと枠線の両方を半透明にすることになる。
・一旦、【40%】を【100%】に戻し(バーを一番右までスライドさせる)、【適用】をクリックしておく。
・塗りつぶしの色を変えるには【シンプル塗りつぶし】をクリックしたあとに2パターンの方法がある。
・パターン①(簡単派)【塗りつぶし色】の右端にある【▼】をクリックすると現れる好きな色をクリック。
※円と三角形の使い方は、まず外側の円で好きな色ら辺をクリックし、内側の三角形で濃さや明るさで好きな色をクリック。
・パターン②(こだわり派)【塗りつぶし色】の【色付きバー部分】をクリック。3つの方法から色を細かく選べるので好きな色をクリック。
・ここでは赤色を選んでいます。
・枠線はそのままに、塗りつぶしだけ色を半透明にするには、①②のどれでも出てくる【チェッカーフラッグ】の【上に▼、下に△】のバーを左に動かす。ここでは真ん中ぐらいにする。
※②の場合だと【不透明度】と標記されていてわかりやすい。
・枠線の色を変えるのも先ほどと同様に変更可能。
・【ストローク色】の【▼】又は【色付きバー部分】をクリックし色を先ほどと同様に選ぶ。※「ストローク」とは枠線のこと。
・今回は枠線の色を【白色】にする。
・枠線の太さは【ストローク幅】の数字を変更することで調整できる。
・数字を大きくすると太い枠線に。数字を小さくすると細い枠線になる。
・ここでは【1.26】と設定する。
・【適用】を押すと次の画像のように表示される。
・赤く半透明に塗りつぶされ、枠線は太い白色で不透明になっていれば成功。
・ここでプロジェクトを保存する場合はStep 8 プロジェクトを保存するをご参照ください。
Step 7. 地図を移動、拡大、縮小する
地図を移動させる
・マウスを使って地図を動かすことができます。
・QGIS上部にある【手のマーク】をクリック。
・地図にマウスの矢印を持っていくと矢印がパーの手に変わる
・地図の上で【左クリックを押し続ける】とパーがグーに変わる(下の画像では地図の中央付近を押した)。
・指を離さずに好きな方向にマウスを動かすと、その方向に地図が動く(下の画像ではマウスを右に動かした)。
・好きな位置でマウスを止めて指を離すと地図の移動が完了する。
・下の図では地図が右に動いて淡路島がよく見えるようになった。
移動させた地図を元に戻す
・移動させた地図を元に戻す方法はクリック2回で簡単にできます。
・今回は都道府県のレイヤを右クリックし、一番上に表示される【レイヤの領域にズーム】をクリック
・これで都道府県のレイヤ全体が表示される状態に戻った。
マウスホイールで拡大・縮小(ホイールが無い方は飛ばしてください)
・「ホイール」とはマウスの右クリックと左クリックの間にある部分です。
・拡大と縮小にはいくつかの方法があり、1番使いやすいのはマウスのホイールをグリグリ動かす方法。
・QGISではホイールを【前】に動かすと【拡大】できます。家や車が見えます。
・逆に【手前】に動かすと【縮小】できます。日本全体が見えます。
・移動の動きと組み合わせると狙ったところを拡大したり縮小しやすいです。
タッチパッドで拡大・縮小
・ノートパソコンの場合はタッチパッドを使います。
・「タッチパッド」とはキーボードの下にある部分です。
・スマホと同じように2本の指で触れたまま、指の間隔を広げたり(拡大)、狭めたり(縮小)することで拡大と縮小ができます。
QGISの機能で拡大・縮小
・QGISの機能を使って拡大、縮小も可能です。
・拡大するときはQGISの上部にある【プラスマークの虫眼鏡】アイコンをクリック
・拡大したいエリアの左上をクリックして押し続け、右下に向かって動かすと紺色の四角形ができる(画像ではわかりやすいように黄色丸を追加しています)
・拡大したいエリアが含まれたらマウスから指を離すと紺色で囲まれたエリアに拡大される。
・縮小の場合は【マイナスマークの虫眼鏡】アイコンをクリック(プラス虫眼鏡の右横)拡大の地図をクリックしていくとどんどん縮小される(少し使いづらいので、「移動させた地図を元に戻す」方法を使った方が楽)。
Step 8. プロジェクトを保存する
ワードやエクセルの「名前をつけて保存」と同じ方法
・プロジェクトとはこれまでにレイヤを追加したQGISのことで、保存して閉じておくと次回は続きから作業することができます。
・方法はワードやエクセルの「名前をつけて保存」と同じです。
・QGISの左上にある【プロジェクト】をクリックし、【名前をつけて保存】をクリック。
・新たに表示された画面で保存場所を指定するため、Step 2.で作成した半角英数字のフォルダを探してダブルクリックしする(ここではosaka)。
・ファイル名も半角英数字で入力する(ここでは「test」)。
・ファイルの種類は変更せずそのままで【保存】をクリック。
・保存先のフォルダに緑色のアイコンが保存されていれば成功。
・一度QGISを終了した後、再度開く場合はさきほどのアイコンをダブルクリックすると続きから作業できる。
・上書き保存もこまめにすると良いです。たまにQGISがフリーズすることもあります。
・上書き保存はQGISの左上にある【フロッピー】アイコンをクリックするだけで完了。
・新しくレイヤを追加したり、作業を加えた後には上書き保存しましょう。
Step 9. CRSを設定する
CRSってなに?
・丸い地球をGISで平面地図に描く時にデータを正しい位置に表示する方法のことで、地域に応じて個別の数字が割り振られている。
・正しく設定しないとデータの位置がずれて表示されてしまう。
・これまでのようにとりあえず地図にする場合は問題になりませんが。ただ、色々なデータを追加していくと後々問題になってくるのでここで設定します。
・世界測地系で①②をよく使う
①平面直角座標系 JGD2011:非常によく使う。下の表を見るとよい。単位はメートル(m)。
②地理座標系 WGS84(EPSG:6668):緯度経度のデータを読み込むときに使用する。
・CRSの使い方は下の表を見て、地図にしたい都道府県を探し、該当するEPSG(左から2列目)の4桁の数字をメモ→QGISで設定の流れ。
・QGISでの設定は、①プロジェクト ②レイヤ(追加データ) の2種類で行います。
・CRS設定とともによく使う作業も同時に行うと後々が楽になるので記載しています。
JGD2011(系) | EPSG | 適用区域 |
---|---|---|
Ⅰ | 6669 | 長崎県 鹿児島県:すべての島、小島、環礁及び岩礁 |
Ⅱ | 6670 | 福岡県 佐賀県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県(I系以外) |
Ⅲ | 6671 | 山口県 島根県 広島県 |
Ⅳ | 6672 | 香川県 愛媛県 徳島県 高知県 |
Ⅴ | 6673 | 兵庫県 鳥取県 岡山県 |
Ⅵ | 6674 | 京都府 大阪府 福井県 滋賀県 三重県 奈良県 和歌山県 |
Ⅶ | 6675 | 石川県 富山県 岐阜県 愛知県 |
Ⅷ | 6676 | 新潟県 長野県 山梨県 静岡県 |
Ⅸ | 6677 | 東京都:本州(※) 福島県 栃木県 茨城県 埼玉県 千葉県 群馬県 神奈川県 |
Ⅹ | 6678 | 青森県 秋田県 山形県 岩手県 宮城県 |
Ⅺ | 6679 | 北海道:西側(※) |
Ⅻ | 6680 | 北海道:中央(※) |
XIII | 6681 | 北海道:東側(※) |
XIV | 6682 | 東京都:島(※) |
XV | 6683 | 沖縄県:本島(※) |
XVI | 6684 | 沖縄県(※) |
XVII | 6685 | 沖縄県(※) |
XVIII | 6686 | 東京都:島(※) |
XIX | 6687 | 東京都:島(※) |
※区域の詳細は下記画像をクリックして、国土地理院のホームページから確認してください。
→ctrlキーを押したままクリックすると新しいタブでリンク先が開くのでオススメ
レイヤのCRSを設定する
・もう1つの設定で、レイヤのCRSを設定します。これは新しいレイヤを追加する度に実施します。
・プレジェクトCRSとは方法が異なり、「レイヤを正しいCRSで保存する」方法です。
・まずは都道府県のレイヤのCRSを確認します。
・【都道府県のレイヤ】を右クリックして最下部の【プロパティ】をクリック。
・新たに開いた画面で左側の【情報】をクリックし【空間参照システム(CRS)】の1行目【名前】の右側を見る。
・ココが先ほどプロジェクトCRSで設定した4桁の数字(大阪府は6674)であれば設定不要。しかし画像では【6668】と表示されており数字が違うので設定が必要と判断。
・【OK】をクリックする。
・【都道府県のレイヤ】を再度右クリック。
・下の方にある【エクスポート】にマウスの矢印を乗せると右側に表示される【新規ファイルに地物を保存】をクリック。
・1番目の【形式】は右端の【▼】をクリックし【ESRI Shapefile】(えすり しぇいぷふぁいる)をクリック。
・2番目の【ファイル名】は右端の【・・・】をクリックし、【data】フォルダを見つけてダブルクリック。
・ファイル名は半角英数字で入力する(ここでは「osaka_zantai」と入力。「osaka6674」のように4桁の数字を並べてもわかりやすい)。
・【保存】をクリック
・4番目の【座標参照系(CRS)】は右端の【▼】をクリック
・色々表示されるが【プロジェクトCRS】のEPSGに続く4桁の数字を見て、メモした4桁の数字と同じであること確認する。
※もし違う場合は「プロジェクトのCRS設定」が上手くできていないことを示すので「プロジェクトのCRS設定」をやり直す。
・正しければ【プロジェクトCRS】をクリックする。
・【保存されたファイルを地図に追加する】にチェックが入っていることを確認し、【OK】をクリック。
・保存が成功すると入力したファイル名でレイヤが追加され、地図にも表示される(追加されたレイヤの色は毎回ランダム)。
・地図の上部に緑の枠で「エクスポートされたレイヤ~」が表示された場合は、右端の【×】をクリックして消す。
対象別GIS分析 1. 人口(都道府県レベル)
・まずは使用頻度No.1の人口を地図に追加します。
・都道府県レベルで使用するデータは以下のとおりです
データ名 | データの広さ | データ内容 |
---|---|---|
500mメッシュ別将来推計人口(H30国政局推計) | 正方形(1辺が500m) | 2015年の国勢調査に基づき2050年まで5年間隔ごとに人口と率を推計 |
データ取得
・データをダウンロードするため、インターネットで【国土数値情報ダウンロードサイト】にアクセスします。
(QGISチュートリアルStep 5でお気に入り登録したwebページです)
・最下部までページを動かして、【5. 各種統計】の【500mメッシュ別将来推計人口(H30国政局推計)(shape形式版)】をクリック
・遷移したページの真ん中やや下あたりにある【データ項目一覧】をクリック。
・表示されたPDFを【data】フォルダに【名前を付けて保存】する。Chromeの方は下向き矢印ボタンで、Edgeの方はフロッピーマークで保存できます。
・ファイル名を入力(ここでは「500mメッシュ将来推計人口_データ項目一覧」と入力)し、【保存】をクリック。
・これは含まれているデータの説明書です。後ほど使います。
・【国土数値情報ダウンロードサイト】に戻り、ページを下に動かすと都道府県を選べる箇所がある。
・【ダウンロードしたい都道府県名】をクリック。
・ページが自動で動くので、ダウンロードしたい都道府県名の右端にある【⇓】をクリック。
・アンケートが表示されたら回答する(保健医療福祉分野が利用していることを国交省にアピール)。
・ダウンロードを確認する画面が出てきたら【OK】をクリック
データの展開
・ダウンロードが完了するとファイルが自動的に開かれる場合があるが、このまま使用してはダメ。
・2つの方法のどちらかで使える状態にする。
①ファイルが自動で開かれなかった場合
・【ダウンロードしたフォルダを右クリック】し、【すべて展開】をクリック。
・フォルダはチャックつき(Zipファイル)で、名前は「500m_mesh_suikei_2018_shape_27」。
②ファイルが自動で開いた場合
・右上にある【すべて展開】をクリック。以降の操作は①②ともに同じ
・【参照】をクリックし【data】フォルダを探して【1回だけクリック】し、【フォルダーの選択】をクリック。
・【完了時に展開されたファイルを表示する】に【☑】を入れて、【展開】をクリック。
※②の場合、最初に自動で開いた画面は不要なので【×】で閉じる。
データの追加
・展開されたフォルダが自動で開かれるので【500m_mesh_suikei_2018_shape_27】のフォルダを探してダブルクリック。
・4つのファイルが表示されたら、いよいよQGISに追加します!
・4つのファイルが表示されているウィンドウをQGISに重なるように配置。
・4つのファイルのうち、【最後がshpのファイル】をクリックし続けたままマウスを動かし、QGIS左下の【レイヤパネル】の上まで移動させる。
・【レイヤパネルの上】にきたらマウスから手を離す。
・新しい画面で出てくるので1番目の【GD2000 to JGD2011(2)~】をクリックし、【OK】をクリック。
レイヤCRSの設定
・追加したレイヤに正しいレイヤCRSを設定するため以下を実施します。
QGISチュートリアル
Step 8. CRSを設定する ※Ctrlキーを押してクリックするとこのページが残るので便利です。
「レイヤのCRSを設定する」
「不要になった元のレイヤを削除する」
「新しく追加したレイヤの表示名をわかりやすく変更する」
→私がよく使う表示名:大阪府_500m将来推計人口
・うまくできるとこのようになる↓
人口の値で地図を塗り分ける
・最初にダウンロードしたPDF「500mメッシュ将来推計人口_データ項目一覧」を開きます。
・中央の【データの内容】を見て、表示したいデータを1つ決めます。
・表示したいデータが決まったら、左隣の【フィールド名】に書かれている文字をメモします。
※ここでは「2025年の総人口」を表示したいのでNo.104の「PT0_2025」をメモする。
・QGISに戻って【人口のレイヤ】を右クリックし、最下部の【プロパティ】をクリック。
・左側の【シンボロジ】をクリックし最上部の【単一定義】をクリック。
・【連続値による定義】をクリックし、その下の「値(Value)」の右端にある【▼】をクリック。
・先ほどメモしたフィールド名(ここではPT0_2025)をクリック。
・【カラーランプ】右端の【▼】をクリックし、【全カラーランプ】→【RdBu】とクリック。好きな色を選んでもよい。
・右下の【クラス】に【10】と入力。
→都道府県や広い市町村は10、狭い市町村は5~8ぐらいがよい。
・左下の【モード】の【▼】をクリックし【自然分類】をクリック。
→分類方法についてはコラムをご参照ください。
・その下にある【分類】をクリック。
→分類を押さないと設定が反映されない場合があるので、設定を変更したら分類を押すと良いです。
・人口が少ない色が赤、人口が多い色が青と、ビジュアルとして逆になっているので反転させる。
・【カラーランプ】右端の【▼】をクリックし、【カラーランプを反転】をクリックすると色が反転して見やすくなった。
・最後に【適用】をクリック。OKを押さずに色の設定画面を横にずらして地図を見ると、人口が色分けされていることがわかる。
人口の地図を見やすくする
・人口が色分けできたが都道府県の色を重なって美しくないので、美しくしてみる。
・まずは都道府県のレイヤの塗りつぶしを透明にする。
・【都道府県のレイヤ】を右クリックし、【プロパティ】をクリック
・左側の【シンボロジ】をクリックし【シンプル塗りつぶし】をクリック。
・【塗りつぶし色】の右端にある【▼】をクリックし、【□透明な塗りつぶし】をクリック。
・【ストローク幅】を【0.8】と入力
・【適用】をクリックし【OK】をクリック。
・都道府県のレイヤが白色の境界線だけになった。
・次に人口のレイヤを見やすくする
・【人口のレイヤ】を右クリックし、【プロパティ】をクリック。
・左側の【シンボロジ】をクリックし【シンボル】の色部分をクリック。
・【シンプル塗りつぶし】をクリックし【ストローク色】の右側の【▼】をクリック
・【□透明なストローク】をクリックする。
・【OK】をクリックし、【適用】→【OK】とクリック。
・人口レイヤの境界線が透明になり、色の違いが見やすくなった。
・都道府県の中央部を拡大する。
・【人口のレイヤ】を右クリックし【プロパティ】をクリック
・左側の【シンボロジ】をクリックし下部の【▶レイヤレンダリング】をクリック
・【不透明度】を【60%】と入力し、【適用】→【OK】とクリック。
・さらに中央部を拡大する。
・人口のレイヤが半透明になって街の様子が見えるようになった。
・人口の分布と都市構造の重ね合わせができた。
・さらに背景地図を変更してみる。
・QGIS左上の【ブラウザパネル】をスクロールし【XYZ Tiles】を探す。
・その中から【淡色地図】を見つけ、クリックしたまま下の【レイヤパネル】に移動させ指を離す。
・【淡色地図】をクリックしたまま最下部に移動させ指を離し、【全国最新写真】の【☑をはずす】
・道路や建物の様子がよりわかりやすくなった。
→他の背景地図も同様に移動させて追加すると面白い。
※上書き保存をしておきましょう。
・ちなみに【人口のレイヤ】の左端にある【▶】をクリックすると、色ごとの人数を表示することができる。
対象別GIS分析 2. 人口(市区町村レベル)
・都道府県全体の人口データで市区町村の人口分布を見ると、都道府県の人口集中エリアが目立ってしまい、市区町村内の分布がわかりません。
・1で利用した都道府県レベルの人口データを市区町村レベルに切り取りることで解決できます。
市区町村名を表示する(ラベル)
・【都道府県のレイヤ】(ここでは大阪府)を右クリックし【属性テーブルを開く】をクリック。
・レイヤの中身が見えるようになったので、市区町村名が含まれている列の先頭である【N03_004】をメモする。
・メモできたら右上の【×】で閉じる。
・【都道府県のレイヤ】(ここでは大阪府)を右クリックし【プロパティ】をクリック。
・左側の【ラベル】をクリックし、最上部の【単一定義】をクリック。
・【値】の右端の【▼】をクリックし先ほどメモした【N03_004】をクリック。
・【バッファ】をクリックし【テキストバッファを描画】のチェックボックスに☑を入れる。
市区町村のエリアをエクスポートする
・表示したい市区町村を見て選ぶ。※今回は高槻市を選択。
・表示したい市区町村が大きく表示されるように拡大する。
・都道府県区域レイヤをクリックして選択状態にする。
・上部の黄色□にマウスカーソルが重なっているマークをクリック。
・表示したい市区町村の上でクリックすると、クリックした市区町村が黄色に変わる。
・【都道府県のレイヤ】を右クリックし【エクスポート】→【新規ファイルに選択地物を保存】をクリック。
・形式は【ESRI Shapefile】
・ファイル名は右端の【・・・】をクリックして作成済みの【data】フォルダを選択し、名前を半角英数字で入力し【保存】をクリック。
(ここではtakatsuki6674と入力)
・【座標参照系(CRS)】をクリックし【プロジェクトCRS】をクリック。正しいCRSの4桁の数字に設定される。
・【保存されたファイルを地図に追加する】に☑を入れ、【OK】をクリック。
・新たにレイヤが追加されるので、都道府県のレイヤと同じ色塗りをする。
・レイヤの名前をわかりやすく変更する(ここでは「高槻市」と変更)。
※操作はStep 9の以下を参照してください。
「新しく追加されたレイヤの色を変える」
「新しく追加したレイヤの表示名をわかりやすく変更する」ここまで出来たら、都道府県のレイヤの☑を外す以下のような表示になり、表示したい市区町村だけの境界線ができた。
人口のレイヤを市区町村の形に切り取る
・上部の【ベクタ】をクリックし【空間演算ツール】→【切り抜く(clip)】をクリック
・【入力レイヤ】をクリックし【都道府県の500mの人口レイヤ】をクリック。
※入力レイヤとは"切り抜きたいレイヤ"のことで、クッキー作りで例えると"生地"です。
・【オーバーレイヤ】をクリックし先ほど作成した【市区町村の境界レイヤ】をクリック。
※オーバーレイヤとは"切り抜く形のレイヤ"のことで、クッキー作りで例えると"〇とか☆の抜型"です。
・【切り抜き結果】の右端にある【・・・】をクリックし【ファイルに保存】をクリック。
・保存場所を指定する画面が出るので、【data】フォルダを指定しファイル名を半角英数字で入力。
(ここでは「takatsuki_500m」と入力)
・ファイルの種類は【SHP filles】を選択し、【保存】をクリック。
・元の画面に戻るので、【実行】をクリック。下部のスライドバーが右端まで自動で進むまで待つ。
・すべて終了したら【アルゴリズム"切り抜く(clip)"が終了しました】という文字が表示されるので【閉じる】をクリック。
・するとこのように市区町村の形で切り抜かれたレイヤが追加されている。
・色塗りの設定を都道府県のレイヤからコピペするため【スタイルのコピー・貼り付け】を実施。
※Step 9 CRSを設定する の【新しく追加されたレイヤの色を変える】を参照してください。
・切り抜かれたレイヤの名前をわかりやすく日本語で設定する(ここでは「高槻市_500m将来推計人口」と入力。
※Step 9 CRSを設定する の【新しく追加したレイヤの表示名をわかりやすく変更する】を参照してください。
人口分布の塗分けを市区町村用に再設定する
・そして、都道府県の人口レイヤの☑を外して非表示状態にすると、以下のようになる。
・ただし、この色分けは都道府県の人口分布に基づく塗分けなので変更が必要。
・【市区町村の人口レイヤ】を右クリックし【プロパティ】をクリック。
・左側の【シンボロジ】をクリックし下部にある【分類】をクリック。
・すると、中央部分の数字が変わり、市区町村だけの人口分布を基にした色分けになる。
・【適用】をクリックし【OK】をクリックする。
・すると以下のように色分けが変更される。
・総人口の少ないエリアは青、少ないエリアは赤と、500m四方ごとに市区町村の人口の分布がわかりやすくなった!
・背景地図を変えてみると読み取れる情報が変わってくる。
左:現実の見たままを読み取る【全国最新写真】
中:線路や道路がわかりやすい【OpenStreetMap】
右:標高の違いを示した【色別標高図】
・表示するデータを変えてみると読み取れる情報が変わってくる。
左:【2025年0~14歳人口(PTA2025)】
中:【2025年15~64歳人口(PTB2025)】
右:【2025年65歳以上人口(PTC_2025)】
※データの変更方法は対象別GIS分析 1. 人口(都道府県レベル)の人口の値で地図を塗り分けるをご参照ください。
・割合に関するデータも面白い。
左:【2025年0~14歳人口割合(RTA2025)】
中:【2025年15~64歳人口割合(RTB2025)】
右:【2025年65歳以上人口割合(RTC_2025)】
・使用した高槻市のQGISプロジェクトはこちらからダウンロードできます。
・デスクトップに保存し、Step 3. QGISで地図を操作すると同様に展開してください。
対象別GIS分析 3. 地域の保健医療福祉資源
・医療機関や福祉施設、保育所などをQGISで可視化します
医療機関のデータをダウンロード(国土数値情報のデータ)
・国土数値情報で(ポイント)と記載されているデータはすべて以下の方法でQGISに追加できます。
・今回は医療機関を例に追加します。
・国土数値情報のwebサイトで【医療機関(ポイント)】の記載を探してクリック。
・ダウンロードしたい都道府県名をクリック(今回は【大阪府】)
・画面が自動で動くので、最新年の右端にある【青色のボタン】をクリック
・アンケートが表示されたら回答するか、【ダウンロードへ進む】をクリック。
・「ダウンロードしますか」という表示が出たら【OK】をクリック。
・デスクトップに保存し、保存したzipファイル(チャック付き)を右クリックし【すべて展開】をクリック。
・【完了時に展開されたファイルを表示する】のチェックを外し、【展開】をクリック。
医療機関のデータをQGISに追加
・デスクトップにダウンロードしたファイルと同じ名前で"チャックの無い"ファイルが出現する。
・チャックの無いファイルをQGISデータを保存している【data】フォルダに移動。
・ダウンロードしたチャック付きのファイルは削除してよい。
・dataフォルダに移動させた医療機関のファイルをダブルクリックで開き、QGISの上に重ねます
・ファイル名の最後が【.shp】のファイルをドラッグアンドドロップでQGIS左側のレイヤパネルに追加する
(ドラッグアンドドロップ→ファイルをクリックしたまま動かして、レイヤパネルの上でマウスから指を離す)
・すると、レイヤパネルに医療機関のレイヤが追加される(ここでは【P04-20-27】)。
・地図としては色付きの〇で表示されると成功(色は毎回ランダム)。
医療機関のデータを市区町村で分ける
・国土数値情報の医療機関データは都道府県単位で提供されている。
・市区町村単位に分けて表示します。
・QGIS上部の【ベクタ】をクリックし【調査ツール】→【場所による選択】をクリック。
・以下のように設定する
選択する地物のあるレイヤ:医療機関のレイヤ
空間的関係:交差する
比較対象の地物のあるレイヤ:高槻市のレイヤ
現在の選択状態を以下のように変更する:新たに選択
・【実行】をクリック。
・新しく画面が出て、自動で消えるので消えてから【閉じる】をクリック。
・すると、市区町村の中に含まれる医療機関のみが鮮やかな黄色の〇で表示(選択)された。
・次に、市区町村内だけの医療機関を保存する。
・【医療機関のレイヤ】を右クリックし【エクスポート】→【新規ファイルに選択地物を保存】をクリック。
・以下のとおり設定
形式→ESRI Shapefile
ファイル名→右端の【・・・】をクリックし【data】フォルダを指定し【半角英数字】で名前を入力して【保存】をクリック
座標参照系(CRS)→プロジェクトCRS
保存されたファイルを地図に追加する→チェックを入れる。
・設定できたら【OK】をクリック。
・レイヤパネルに新たにレイヤが追加される。
・都道府県全体の医療機関レイヤの☑を外すと、市区町村内だけの医療機関を表示できた。
医療機関のデータを診療科ごとに抽出する
・医療機関データには、診療科や病床数等のデータが含まれています。
・ここでは、特定の診療科でフィルタをかけてマップを作成します。
・まず、【医療機関レイヤ】を右クリックし【属性テーブルを開く】をクリック。
・属性テーブル左下の【すべての地物を表示】をクリックし【詳細フィルタ(式)】をクリック
・すると、式を入力する画面が現れる。
・中央の【フィールドと値】をダブルクリックして【P04004】をダブルクリック。
※P04004は医療機関データの中で診療科に関する項目が入っている列の名前
・すると、左に【P04_004】が表示される。
・続けて、中央の【演算子】をダブルクリックし【LIKE】をダブルクリックする。
※似た文字として「I」が先頭にある「ILIKE」もあるので間違わないように注意。
・すると左の画面に【LIKE】が追加された。
・ここからは以下の文の手入力を行う。
'%糖尿病%'
・【'】はダッシュと読み、キーボードのShiftキーを押しながら数字の7のキーを押す。
・【%】はパーセントであり、キーボードのShiftキーを押しながら数字の5のキーを押す。
・難しい場合はコピペしてもよい。
・入力できたら【OK】をクリック。
・すると属性テーブルの【P04_004】に【糖尿病】の文字を含む医療機関だけが表示された。
・左端の1をクリックしつづけながら、最後の行番号(ここでは9)
までマウスを動かしすべてを青く選択する
・青く選択できたら右上の【×】をクリック
・地図上で糖尿病を診療科に含んだ医療機関が黄色で選択状態になった。
・最後にエクスポートを実行する。
・【医療機関のレイヤ】を右クリックし、【エクスポート】→【新規ファイルに選択地物を保存】をクリック。
・形式は【ESRI Shapefile 】
・ファイル名右端の【・・・】をクリックし【dataフォルダ】を指定して名前を半角英数字で入力
※今回は「DM」と入力。
・【保存】をクリック。
・座標参照系(CRS)は【プレジェクトCRS】を選択(いつもの4桁の数字)。
・【保存されたファイルを地図に追加する】にチェックを入れて、【OK】をクリック。
・すると、診療科に糖尿病が含まれる医療機関だけのマップを作成することができた!
・以上です。
・今回は糖尿病でしたが、循環器や産婦人科、小児など目的に応じて同じ操作で個別のマップを作成できます。
・注意点として、「糖尿病」としタ場合は「糖尿病内科」と「糖尿病・内分泌内科」の2つがヒットします。
・このフィルタは指定した文字が"含まれている"データを抽出します。ですので、より限定したい場合は詳細な診療科名にする必要があります。
CSVデータを追加する
・施設やサービス提供場所を追加しようとしたとき、緯度経度がCSVとして提供されていれば追加できます。
・インターネットで「マップナビおおさかオープンデータ一覧」と検索
※他の自治体でQGISで表示している方は、「自治体名オープンデータ」で検索すると似たようなHPが出てきます。
・【施設情報ポイントデータ(学校・保育所)】をクリックしdataフォルダにダウンロード。
・QGIS上部の【レイヤ】をクリックし【レイヤを追加】をクリック
・【CSVテキストレイヤを追加】をクリック
・ファイル右端の【・・・】をクリックし先ほど保存したcsvファイルを選択
・以下は画像に沿って設定を進める。
・成功すればこのように点が地図に表示されます。
住所を緯度経度に変換する
・緯度経度がCSVに含まれおらず住所だけある。または自分で表示したい施設一覧を作成する必要がある。
・そんなときは住所を緯度経度に変換すると地図に点を追加できます。・エクセルファイルに名称や住所を入力します。
※緯度経度の含まれていないファイルを使ってもよいです。
・住所をコピーします。
・Googleマップを開き、検索欄に先ほどコピーした住所を貼り付け、検索します。
・ピンが追加された場所を拡大します。
※ピンが追加されない場合や、複数追加された場合は施設名称で検索したりストリートビューから正しい場所を探してください。
・正しい場所であることを確認します。
・ピンの場所で右クリックし、表示された最上部の数字をクリックします。
・エクセルに戻り、住所の右隣のセルを右クリックし貼り付けます。
・これで、住所を緯度経度に変換することができました!
・住所の数だけ変換作業を繰り返します。
・すべて変換できたら、緯度と経度に分けます。
・緯度経度を貼り付けている列をクリックします(画像では【D】の部分)。
・【データ】→【区切り位置】をクリック
・【次へ】→【カンマ】に☑→【次へ】→【完了】とクリックします。
・すると、緯度と経度を分けることができました!
・その後、住所右隣のセル1行目に【X】と入力(経度)。その右隣のセル1行目に【Y】(緯度)と入力。
・すべてできたら名前をつけて保存でファイル形式を【CSV】を選択し保存します。・QGISに投入する場合は、CSVデータを追加するに従って追加すると完成です!